2004/01/25
■デルフィニア戦記 第一部( 茅田砂子 ) 
一巻から四巻までの四冊の感想を一気に書きます。おもしろかったです。この引きずり込むような魅力はなんでしょうか。読ませる力は、本当に一級品だと思います。あ、私は「スカーレット」→「暁の〜」→「デルフィニア」という順でこのシリーズを追ってしまっているので、他の読者とはリィに対する視点が違うかもしれません。今のところ、先に読んだ「暁の〜」の方が私の中でのデフォルトなので、なんかくすぐったいような感じですね。ところで、ようやく気づいたというか、あれなんですが、この作者は同じ型の天才しか描けないんですね。国王でも王女でも、女王でも海賊でも、常人離れした能力と才気、真の強さがみんな一緒なんですよ。それぞれ、まぁ、違うには違うんですが、共通項が多いわけで。だから、それがマイナスなのかというとそうでもないので、特に問題はありません。やっぱりおもしろいのです。

2004/01/20
■ららら科学の子( 矢作 俊彦 2003/09 
ハードボイルドでした。びっくりしました。いや、もっと、アトムのパクリを期待していたので、全然違いました。しかし、この本を正しく評価できるほど、私は本読みじゃないです。素直に言うと、何が言いたいのかわからなかったなぁ、という感想。あそこまでドライな書き口、読みづらかったです。

2004/01/16
■第六大陸2( 小川一水 2003/08
■第六大陸1( 小川一水 2003/06 
わ。楽しい。これは噂になりますね。良質なSFです。SFにとどまらず、人間をきちんと描いているのがポイントでしょう。月に建物を建てるという夢と、それを実現するための技術、そしてあらゆる人々の思惑の一致や衝突やすれ違い、その描かれているバランスがいいのではないかと思います。SF、ヒューマンドラマ、青春モノ、ラブロマンス、色んな要素がお互いに邪魔にならずにこの「第六大陸」という作品を補い合っているのでしょう。大抵はその試みは失敗して、「ここでこの二人をくっつけようとする流れはいらなかった」とか「機器の説明ばかりでSF好きにしか受けない」とかいう評価が生まれるもの。しかしこの作品には無駄も不足もない印象があります。スタイリッシュであるけれど、内容は充実していると言えるでしょう。月での生活という夢物語が実現可能だと読者に思い込ませるパワーがあるので、読んでいるときは引き込まれっぱなしになります。ただ、読み終わってから考えると出来すぎの感があるかもしれません。月での生活というものを、フィクションではなく、現実に手順を踏めば実現可能なアプローチなんだとこの本が語っていたことは、誰にも飲み込めることなのでそれでいいのではないでしょうか。べた褒めです。

2004/01/13
■四季 秋( 森博嗣 2004/01 
楽しくて仕方がありませんでした。どうも、正月から活字がスラスラ読めない病にかかっていたみたいでしたが、この一冊で治ったみたいです。すばらしい。なんというか、S&M、V、四季の3シリーズで、完璧なシンメトリー効果が生まれている気がします。どの作品を読んでも、他のシリーズが呼応して、さらなる楽しみが発起するのでしょう。べた褒め。この『秋』は、四季シリーズの中では、少し違う毛色ですね。あの二人はどうなるのか、というドキドキ感に中てられっぱなしでした。『冬』が早く読みたいです。でも、ハードカバーは買わない予定です。


















































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