2003/11/28
■捕虜収容所の死(マイケル・ギルバート 2003/05 ブ
いまいちです。スパイ作戦とミステリと脱走ものらしいですが。この要素ならもっと心理戦を行えばいいのに。淡々としていました。キャラクターの書き込みが足りないので、ぱーっと読んでしまい、見分けがつかないというのが・・・。主要キャラクターなのかそうじゃないのかの見分けもめんどいほど。全員ザコキャラで終わりそうでした。最後の三人だけ印象には残っているのですが、だったら前半からその人たちに注目して読み進められるようにしていただけると助かったかなぁ、という程度。映画化してくれるといい。200人も抜け出せるような穴をまんまと掘られる収容所ってどうなんでしょうね。もっと監視しなさいよ。収容している意味がないでしょう。それとも、監視に関するルールがあったり、囚人の権利とかで見張られていない空間を確保できてたりしたのでしょうか。だったら、それもきちんと書いてほしかったですね。えーと、この本の発売が、終戦直後だったみたいなので、当時はそのあたりの前提条件が一般常識だったのかもしれませんが。私としては戦争時の海外の監獄ルールなんか知らないので、どうも読みにくい印象がぬぐえません。そのあたり映像化すれば、すんなり受け止められそうな気がしました。

2003/11/25
■ARIEL 19(笹本祐一 2003/04
最新刊。とかいって、出版されたのは4月でしたが。まあ、手に入ったので、他の何を差し置いてでも一気に読み耽ってしまいましたよ。ハウザーです。これは、アバルト・ハウザーのためにある本なのです。彼は、萌えです。萌え。彼には萌えますね。萌え萌え。なんで萌えるんだ。しかし、萌えずにはいられません。今度じっくり分析したいところです。岸田博士も由貴もいいとこもってくしなぁ。ああああ。あああああああ。

2003/11/18
■フランケンシュタインの方程式(梶尾真治 2003/09
黒いっす。これ、SF?黒いよ。笑えるような底冷え。パターンとしては、幼少期に見てトラウマになりかけた「夜にも奇妙な物語」のアレですね。不条理。ただ、この「フランケン〜」については、オチとか想像できましたが。いやー黒い。黒いね。この黒さがウリなんですか?嫌いじゃないですよ。でも黒。黒い。たまにはハッピーエンドとかもってくるのもアリなんじゃないですかね。あ、「夜に奇」と並んで「笑うセールスマン」的なものもあります。恐いんだよ!

2003/11/12
■暗いところで待ち合わせ(乙一 2002/04
不覚。泣かされた。そろそろ乙一の作風にも慣れてきたというころなのに、やっぱり、いい。なんでだろう。切ない系マジシャンなんでしょうか。乙一作品の中でも、イチオシですね。あー。もー。でも、トリックというか、乙一の仕掛けには気づいていました。殺人事件が起こるのですが、その描写をじっくり考察するまでもなく、あ、ひっかけだな、と。思ってしまいました。これは、ミスリードだな、と注意して読めば、そのあとの展開でも具体的な表現がされていなかったりあいまいにぼかしてあったりするので、なおさらバレバレです。でも、感動できるのです。きゅっとくるのです。なーぜーだー。

2003/11/12
■きみとぼくの壊れた世界(西尾維新 2003/11
壊れてますね。若者風に。私としては病院坂黒猫が面白かったので楽しんで読めましたが。しかし、主人公櫃内のとる行動が、最良だと言い張っているくせに、最悪にしか見えないのはなぜでしょうか。彼は、利他的自己満足野郎なんですね。自分を世界と関わりがないものと決め付けているくせに、自分を捨てて相手のためにできることを最大限にしてあげようとしているのに、最終的に自己満足に落ち着いているのがイラつきます。きみのためだよと言いながらそれは自分のためなんですね。はっ。自分で自分を蔑ろにしているつもりで、一番自分を大切にしているのでしょう。自分を大切にするために、自分を労わればいいものを。矛盾した人格ですね。あとこの主人公は、女の子を馬鹿にしています。そんなマルチな男は嫌われますよ。女の子はそれほど許容しれくれないですよ。多分。というわけで、主人公にムカついたものの、病院坂黒猫が一人かわいかったので良い作品だったと思います。ええ。

2003/11/12
■クビキリサイクル(西尾維新 2002/02
このシリーズね。「ぼく」が語る、一ヶ月に一回は起こる殺人事件とでもいいますか。『クビシメロマンチスト』『クビツリハイスクール』『サイコロジカル(上下)』『ヒトクイマジカル』は、読んでいたのですが、肝心の一作目、『クビキリサイクル』を読んでいなかった私。今日読みました。何か謎があるのかと思っていたものの。大して無かったですね。玖渚とぼくの五年前についてとか、玖渚の身体はなぜ13歳のままなのかとか、いーちゃんの本名とか。謎は謎のまま。5作たっても謎のまま。マンネリの原点を読めてよかったですよー。そろそろ確信に触れて欲しい気もします。次の巻ではどうなってるんでしょうかね。

2003/11/11
■四季 夏(森博嗣 2003/11
ひっひっひ。いや、もう、楽しいです。ここまで来ると、何を出されてもおいしくいただけます。四季がS&MとVを串刺しにしてるサマは、ニヤニヤもの。私がこの森ミステリの例の仕掛けに気がついたのはVシリーズの最終巻だったので、こう、ぐっさーと衝撃があったんですよ。だから、この四季四部作は、その衝撃を再起動させては輝かしく彩ってくれる作品なワケですね。まだ終わってないぞ、と。他のこなれた読者の方々は、もう森のパターンの無い天才像には飽きたと言うかも知れませんが、私は全然全く飽きが来ないですね。何人でも発生していて構いません。森に限っては、何をしても、いいんです。他の読みかけの本や味読の本を10冊ほど差し置いて、ずがっと読んでしまいました。はやく続きの「秋」が読みたいなぁ。

2003/11/09
■天帝妖狐(乙一 2001/07
乙一だ。うん、乙一ですね。乙一の作品の中では地味かな。これには、トイレのラクガキ話と、化け物化しちゃう苦悩の話との二作が収録されていてですね、トイレの方はそこそこですね。トイレのラクガキで会話がなされるんですが、そのカキコの相手を推測するのとか楽しいです。事件が起きて、犯人が意外な人物だったりするんですよ、また。お前かよ、と思える。化け物の話は、それほど好みじゃないです。悲しい話なら、もっと救いようがないくらいにめためたに穢してくれたほうがいいと思いました。乙一パワーが弱冠足りない感じ。まあ無難です。

2003/11/07
■人間は笑う葦である(土屋賢二 2001/02
エッセイ集でした。一つ一つはおもしろいと言えなくもないんですが、連打されるとうんざりしちゃうかも。ユーモアのベクトルが常に一緒なんですよ、すべて。方向とレベルが、いつも同じ展開。なので一発技としてはいいのですが、読み続けるとなると疲労してしまいます。すごく落ち込んだ時に笑いを求めてページを開いてみようかと思ったのですが、きっと私のことだから、無性に怒りを覚えるだけで笑えはしないな、と考えたのでやめたりもしました。気分がいい時に読むと、無性に突っ込みたくなるだけで如何ともしがたくなるのではないかとも思います。幸せでも不幸せでもない時に読む本としていいんじゃないでしょうか。

2003/11/01
■地球平面委員会(浦賀 和宏 2002/10
んんん。こいつら、暇人ですね。何が地球平面委員会だ、XXXが好きなだけだろうが。と、思いました。多分、それだけの話なんでしょう。ただ、XXXが好きなだけで、あこそまで事件を起こすのは犯罪なのでやめてほしいところでした。事件に対して、動機がアレすぎです。現代を象徴しているかのような話。なんだかなぁ。

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